情報サービス論試験(2022 近大通信司書)

科目終末試験

2022年5月にweb受験した「情報サービス論」の科目終末試験の問題と解答例になります。

見直せば修正したい箇所は多々ありますが、試験で実際に提出したものをそのまま掲載させていただきます。少しでも参考になればと思います。

*注* 解答例の丸写し提出は大学より禁止されていますので、参考程度に留めて下さい。

「情報サービス論」科目終末試験〜2022年5月問題〜

「レファレンスツールと参考図書」において、「参考図書」の説明の中にある一次資料、二次資料、三次資料とは何かを述べるとともに、参考図書(レファレンスブックス)を充実させるためにはどのような工夫が必要か、貴方自身の考え方を含め記してください。

*字数制限なし

「情報サービス論」科目終末試験〜解答例(95点)〜

 一次資料とは、本であれば一般単行書をいい、雑誌であれば雑誌記事や論文そのものを指す。この一次資料を集め、その一冊ごとに簡単な内容を付け、書誌事項(書名・著者名・出版社・出版年等)を入れて刊行したとすれば、文献目録の一種となり、これは二次資料となる。一次資料を加工して二次資料を作成したからである。百科事典は、すでに公表されている一次資料を集めて、検索しやすいように再編成して作成したものなので二次資料になる。さらに、二次資料を加工し、作成したものは三次資料と言われる。三次資料は書誌の書誌とも言われる。

 参考図書とは、二次資料・三次資料ともいわれる。すなわち、調べるための本のことである。例えば、辞典、事典、用語集、年鑑、統計集、図書の目録、図鑑等々をいう。英語で「Reference Books」といわれる。難しく定義するならば、「一次資料を編集・加工して、得られた情報を二次資料としてまとめたり、二次資料を編集・加工して、特定の情報を迅速に取り出すことができるように編成された図書」ということができる。

 参考図書は一般的に、図書館に置いて貸出禁止扱いになっているのは、読む本ではなく、調べる本だからである。一つの事柄を調べるために図書館外に持ち出されると、他の人が調べられなくなるのを防ぐという意味がある。図書館において、レファレンス係と呼ばれる司書が調査・相談によく使うものが参考図書である。参考図書は、調査のための道具(レファレンスツール)であるから、効率的に特定のテーマに関する資料収集をしたい場合は、文献目録や索引から当たった方が、はるかに早く調査することができる。そのためには、どのような文献目録や索引があるかを知っておく必要がある。

 参考図書を充実させるためには、①レファレンスツールが体系的であること、②レファレンスツールの要件を把握しておくこと、③主題司書制度の確立、④オンライン利用、などの方法があると考える。

(1)体系的であること

 レファレンス業務で最も必要な文献はレファレンスツールである。レファレンスツールが体系的に構築されていなければ、効率的・効果的なレファレンス業務を行うことはできない。その際の留意点としては、最初から完全に体系化されたものを準備するのではなく、基礎となるものは準備しつつ、利用者のニーズによって変容するかたちであってよいと考える。ただし重要な本幹をずらさずに体系化する必要がある。

(2)要件を把握しておくこと

 図書館の現場で、一次資料か、それとも二次資料かを判断する場合、タイトルのみで決めるのではなく、レファレンスツール要件を考え判断する必要がある。レファレンスツールの要件としては、以下のものが挙げられる。

①独創的、本源的な一次資料を加工し、編成したもの

②二次資料、三次資料であること

③通読を目的とせず、特定の主題・事項を調べることを目的としているために、個々の情報が独立していること。

④検索機能を持たせるために、項目が音訓、体系順、年代順に配列されている等、検索便宜が図られていること。

例えば、事典・辞典といった言葉が使用されていなくても、立派な参考図書もある。出版する側は、図書館での参考図書区分まで考えた刊行していないので留意したい点である。

(3)主題司書制度の確立

 すべての主題について、最新の参考図書を追い続けることは不可能である。レファレンス質問に対して、自館で解決できない場合、他の図書館のレファレンス係の協力を得たり、他の図書館の主題司書を紹介するなどをして解決するものとして、相互レファレンスというサービスがある。この相互レファレンスを明確に機能させるには、主題司書制度の確立が必要である。主題司書の存在によってレファレンスツールの体系化がより緻密なものとなる。

(4)オンライン利用

 参考図書は、近年続々と電子化され、オンラインデータベース等によって提供されるようになった。これは空間的制約を解放することとなる。

参考図書は、本の形態で出されているもの、CD-ROMとして出されているもの、またオンラインデータベースとして提供されているものなど、様々である。利用者に対して効果的に情報提供するためには、これらツールの相関関係を明確にして上手に活用することが重要である。

(1762字)

感想

この科目では、「◯◯について、貴方自身の考え方を含め記してください」という設題形式が多いようです。今回の設題は、「科目終末試験問題」でも先輩方のブログでも類似問題がありませんでした。そのためテキストの文章は予めピックアップできておらず、完全に試験中に作成した解答になります。

テキストだけでなく、参考資料で「参考図書」「一次資料」などの記載を参照しながら作成しました。当日は、「情報サービス論」だけでなく「情報サービス演習」の参考資料も準備して試験に臨みました。時間いっぱい、慌てて解答を作成しており、やや尻すぼみの解答となっています。

「科目終末試験問題」
14.レファレンスツールの種類15点を挙げ、それぞれについて簡潔に記して下さい。
よう
よう

いろいろな検索ツールについて、まとめておくと良いと思います。

よう
よう

私は、「情報サービス論」を受ける前に、メディア授業である「情報サービス演習」を受けておくことを目標にしました。参考資料も一冊の本として扱っているものもあり、大いに関連する内容だと思ったからです。結果、「情報サービス演習」のメディア授業の内容がとてもとても役立ちました。K先生のメディア授業でまとめられている内容をプリントアウトしていましたので、体系的な視点から解答できたかなと思います。

通信授業であるため、一人でただただテキストを読み続けることになりがちですが、メディア授業は違うアプローチで学習できるので、よい気分転換にもなりました。

試験で使った参考資料

「情報サービス論」を受験するために必要なレポートについては、別で記載しています。

(メディア授業「情報サービス演習」の学習方法については、また別で記載したいと思います)

科目終末試験について、総論的なことを記載しておりますので、参考になれば幸いです。

タイトルとURLをコピーしました